犀川神社の杜煙火保存会
江戸時代から受け継がれた伝統煙火は煙と炎が絡み合い 見る人の感情を揺さぶり、心を打ち震わせる
犀川神社の杜煙火は長野県指定無形民俗文化財で杜煙火保存会が継承しています。
杜煙火の始まり
犀川神社の杜煙火(長野市安茂里)は文政7年(1824年)に地元住民にあがめられてきた日吉山王社(天安2年に比叡山延暦寺の円仁が、この地域に月林寺を創建した。この寺の鎮守の神の分霊としてこの場所に安置して祀った 場所)を犀川神社と社号変更された際、地域の人たちが改名披露として竹筒煙火を奉納したのが記録に残っています、また神社東側に窪寺城(中世)その近くに煙平(正覚院上部の善光寺平が一望の出来る狼煙台)があり鎌倉時代から狼煙場として、これを松代藩主が真田氏(正徳3年1713年) となる以前同様狼煙場を継承していたことから、これより前の江戸時代中期頃狼煙の材料に黒色火薬(雨風の日であっても狼煙を上げることが出来る)を使い始めた頃からではないかと考えられています。
「猿額」文政7年小西組の奉納絵馬
宮下健司先生の説明解説額
「山王権現参詣」天保13年小西組の奉納絵馬
社号変更の記念に文政7年8月に小西組(現在の西河原・小路)子供中の皆さんが奉納した絵馬(横148cm、縦82cm)
例大祭に煙火と獅子舞の奉納
犀川神社では毎年9月21日に秋季例大祭宵宮祭が行なわれ、獅子舞と杜煙火(もりはなび)が奉納されています。長野市では多くの神社で煙火と獅子舞が奉納されていますが、ともに文化財指定を受けているのは犀川神社のものだけです。この地域では獅子舞に加え、江戸時代から続く3流派(霞真流・大火流・昇声流)の煙火方が、打ち上げ花火のほか、境内全体を使った盛大な仕掛け煙火を行って祭を盛り上げており、長野市周辺では「杜煙火のお祭り」としても有名である。
【番付灯篭】
奉納煙火の番付
犀川神社の社叢を利用した仕掛け煙火(杜煙火)が奉納されていた天保14年(1843)の番付と順序は大差なく現在も行われている。夜九時に神社裏山で打ち上げの煙火が上がると、大勢の参拝客がひしめき合う狭いすり鉢状の社叢で、四方八方に仕掛けられた迫力ある仕掛け煙火に次々と点火される。狭い境内の立木を利用した仕掛け煙火は他では味わえない臨場感があり、参詣者を巻き込み見せ場をつくっての豪壮な杜煙火として、手作り煙火の奉納が実施される。
令和6年度奉納煙火
19時30分 奉納煙火(打上げ煙火)20時00分 祭礼奉納開始煙火 西河原区長点火 長綱十二燈 霞真流 大門区長点火 三宝 大火流 差出区長点火 笠鉾 昇声流 トンボ・立火 霞真流 銀閃花・噴水 大火流 大車輪 霞真流 車火・立火 大火流 噴水・車火・額火・光月の山 昇声流 ナイヤガラ 3流派合同 立噴水 霞真流 白滝 大火流 大滝 昇声流 清滝 霞真流21時10分 杜煙火保存会手締め
昇声流 大滝
霞真流 大滝
霞真流 十二燈
大火流 三宝
昇声流 傘鉾
大火流 噴水
大火流 立火
昇声流 噴水
昇声流 車火
昇声流 光月の山
霞真流 回転立火
長野県無形民俗文化財指定の経緯
杜煙火調合法は、文化6年(1809)には86種、弘化3年(1846)には180種で、現在も全国で判明している煙火秘伝書の中で、調合数では犀川神社杜煙火に並ぶものはない。享保16年(1731)諏訪神社社堂の再建を祝って奉納するようになった県無形民族文化財指定の「清内路の手作り花火」同様、少なくとも文献からは犀川神社の杜煙火も文政7年(1824)には実施しており、今日まで受け継がれている手作り煙火としては貴重な文化遺産である。
指定基準
(1)長野県宝等の指定等に関する基準
第4 長野県無形民俗文化財の指定基準
1.風俗習慣のうち由来、内容等において県民の基盤的な生活文化の特色を示し典型的なもの
(2)指定理由
・享保16年(1731)、諏訪神社社堂の再建を祝って奉納するようになった県無形民俗文化財指定の『清内路の手作り花火』同様、少なくとも文献
からは犀川神社の杜煙火も文政7年(1824)には実施しており、今日まで受け継がれている手作り煙火として県下を二分するうちの一つとして貴
重である。かつて三流派の煙火の製法は、師匠が保管する『煙火秘伝書』に従って互いに口伝のみの秘法であったが、一番の特徴は調合数の多さとと
もに、狭い境内の立木を利用した杜煙火が立錐の余地もない参詣者の頭上で繰り広げられる多彩な演目とともに、臨場感あふれる伝統煙火の迫力を間
近に体感できることである。
所 在 地 :長野市安茂里4803番地
保 存 団 体:犀川神社の杜煙火保存会
指定等年月日:平成29年3月16日
保存されている秘伝書と器具
火薬調合の秘伝書・器具等がが保存されている。 煙火絵図
文化6年、弘化3年、明治元年、明治4年、明治11年の秘伝書
資料「(平成30年10月28日) 大門と安茂里の歴史 宮下健司氏作成資料」
保存されている煙火の器具 秤・薬研・摺鉢・刷毛・匙・木槌・竹筒・縄・火縄など
令和6年小路・西河原杜煙火特別寄付者灯篭
保存会では伝統文化を継承する活動にご協力頂ける協賛各企業様並び個人様を広く募集しております。
各企業様並びに個人様の打ち上げ花火等をお受けしております。当日番外でお名前と願文等を境内にて放送披露したのち奉納花火を点火致します。
家族への願文例 追悼 企業PR活動
孫たちの、健やかな成長を願って 亡き人に感謝の意味を込めて花火を ホームページバナーリンクの貼り付け
〇〇君がスクスクと元気に育ちますように 冠婚
家族みんなが健康ですごせますように 〇〇君〇〇さん結婚おめでとう
スターマイン・4寸単発・3寸単発打ち・伝統煙火(立火)等自由に選べます、費用は種類により異なります、
詳しくは各地区の花火方かメールにて問い合わせください。
道路マップ
9月21日の例大祭当日は差出地区から西河原旧道の間が広範囲にわたり神楽曳航経路通過時間帯で車両侵入規制がかかります。
近くに神社専用駐車場は有りません。
公共交通機関
最乗の駅
安茂里駅から徒歩10分
■JR信越本線(篠ノ井~長野)
■しなの鉄道線
最寄りのバス停
小市線・新町大原線
西河原バス停から徒歩10分
小路バス停から徒歩10分
犀北団地循環線
宮沖団地西バス停徒歩12分